2012/06/15

Editor-01 テキストエディタ Notepad++ のススメ

いまさらながらの Notepad++(ノートパッドプラスプラス)である。
私の周囲には「ノートプラプラ」と呼ぶ奴ばかりいる、ふざけた名前の Windows 用のテキストエディタ。
アクセサリの中の Notepad(ノートパッド)みたいにできるだけシンプルに使えるようにとの思いで、開発が始められた筈のこのテキストエディタは、特定のプログラミング言語の IDE(開発統合環境)下にいない立場の多くのコーダ、プログラマ、ライター達にとって必携のテキストエディタだ。

まだ、TeraPad しか利用したことのない方、特に TeraPad に Ruby モードが搭載されていないと、お嘆きの貴兄にはスーパーお薦めのフリーソフトです。
Ruby 書きではない私だが、今、通っている講習会で、もうしばらくすると Ruby の講義が始まりそうなので、この記事を書くことにした。この講習会に参加している他の皆さんも、どうぞ!(って、読まれているのかどうかワカランけど…)
→・Notepad++ 公式ページ

初期設定が煩わしい、なんて言う奴もいるけど、設定してしまえば、それに見合うだけの快適さを味わうことができると思う。
TeraPad 使いが、ラクに Notepad++ に乗り換えるための設定をまとめようと思う。
(あ、もちろん、TeraPad も素晴らしいテキストエディタです)


●インストールは簡単、日本語も最初からサポート
Notepad++ の公式ページに行き、左ペインの download から最新バージョンを選択する。zip 版も、7z 版もあるけど、一番上の行の Installer を選ぶのが良い。デスクトップ操作時のコンテキストメニュー(右クリックメニュー)から Notepad++ を起動できるようにするのがラクだから。

インストーラ(この記事のアップ時は、npp.6.1.3.Installer.exe )を起動すると、最初に使用言語を聞いてくるので「日本語」を選択。
コンポーネントの選択画面はデフォルトのままでも良いのだが、私のお薦めは次の通り。
  1. 「Context Menu Entry」をチェックする(これをしないと、デスクトップからの右クリックで Notepad++ が起動しない)
  2. 「Auto-completion Files」をチェック(最初から自分が利用する言語が明確にわかっている場合には、必要な言語にのみチェック/これはインストール後でも変更可能なので、この時点では全部チェックしたままでもOK)
  3. 「Plugins」内は「Spell-Checker」だけをチェックする
  4. 「Localization」は、「English」と「Japanese」だけをチェックする
  5. 「Auto-Updater」は、絶対に、チェックしない!
最後の Auto-Updater は、過去に、「アップデートすると自分でカスタマイズした設定のいくつかかが初期化される」というバグがあったせいだ。もしかすると、修正されているかもしれないが、私は、怖くて自動アップデートはかけられない(ったって、また、設定し直せばいいだけの話だけど…)。

右の「コンポーネントを選択してください」画面では、何もチェックしなくても良い。
自分で(優秀な)Plugin を作ったりするようになると、少しだけラクになる可能性のある項目だが、初めてなら、ナシでよい。

で、Notepad++ を使うことになるのだけれど、実はこのままでは、チト、使いづらい。
実用の前に少しだけカスタマイズが必要だ。
貴兄の使う言語は何だろう?
  • 普通のプレーンテキスト
  • HTML(XHTML)
  • Javascript
  • CSS
  • Ruby
これだけ、だろうか?
何て偶然、私と同じだ(笑)。
で、次はチト詳細な設定。


●トップメニュー「設定」→「環境設定」内の項目
Notepad++ を最初に起動すると、現バージョンの Notes が表示されるが、気にせずにトップメニュー「設定」内の「環境設定」へ。

・全般設定
デフォルトのままでOK。
わかりやすい日本語なので、自分でいじってもマル。「ステータスバーを表示」だけは外さない方が良い。
画面が大きいなら、 Document Switcher の Show をチェックするも良し。

・エディット画面
右下の項目「現在行を強調」のチェックを外す。
「右端境界設定」は折り返しの表示とは無関係なので、 ここではさわらない。

・新規作成ドキュメント
「新規ドキュメント」内の設定は、ご自由に。私の設定は「フォーマット→Windows」、「エンコード→ UTF-8」、「デフォルトの言語→ Normal Text」。
「デフォルトディレクトリ」は「選択されているドキュメントのディレクトリ」のまま。これが、とても心地よい。

・ファイルの関連付け
何もしない。ここで登録すると、そのタイプのファイルをクリックするだけで、Notepad++ が起動するようになるけど、それって、鬱陶しい。

・言語メニュー/タブ設定
必ず「言語メニューをコンパクトにする」をチェック。
使わない言語、意味不明な名前の項目は全部、外す。
HTML を利用するのならば、XML にもチェックしておくこと
私が「利用する」のは、Normal Text/HTML/XML/SQL/MS-DOS Style/ASP/Javascript/CSS/Perl だけ(その内に、Ruby が追加される筈)。

・印刷-色・余白
この画面では、お好きなように。

・自動保存/入力補完
「自動保存」は「なし」。
「入力補完」は、使う言語への習熟度によって変わってくると思うけど、最初はなくてもいいのでは、って感じ。私は、「入力の毎に補完を行う」を「2」文字目からとし、「関数名補完」を選んでいる。

・その他
この画面の設定、むちゃくちゃ、重要(なんで、その他、なんだぁ!)。
「スマート強調表示を有効」はチェックを外す
「現在のセッションを次回起動時に復元」はチェックを外す
「一致しているタグを強調する」の「有効」はチェックを外す



●トップメニュー「設定」→「スタイル設定」
「環境設定」の下にある「スタイル設定」。
フォントや大きさ、色を言語ごとに細かな設定が可能だ。
自分で利用する言語についてのみ設定することになる。

デフォルトのスタイルが派手過ぎなため、TeraPad 使いには Notepad++ が敬遠される理由の一つが、画面の見た目だと思われるが、カスタマイズできるので、心配なし。

私のお薦めの設定は、以下の通り。
  • 背景色は、全部「白」
  • フォントサイズは、「12」ポイントに統一
  • 太字や斜体や下線は、基本、使わない
各言語のすべての項目に一つ一つ、設定していくのは、かなりシンドイかもしれない。
大雑把に設定しておき、後は、実際にテキストを編集していきながら、気付いた時にスタイル設定をいじる、というのが普通かも。
なお、ここで設定された項目は、Notepad++ がインストールされたディスクのディレクトリの中の「styles.model.xml」というファイルに保存されているので、このファイルを取っておけば、別のマシンで Notepad++ を利用する際にも適用可能だ。


●他にもあるけど、まずは…
最後に、トップメニュー「表示」の「右端で折り返す」をチェックしたら、これで、まぁ、それなりに快適な使用環境が完成したことになる。

トップメニューの下のアイコンはどれも一度使えば、覚えられる。

ショートカットキーも普通なので、違和感なく使える。
カット&ペースト系(Ctrl-C/Ctrl-X/Ctrl-V/Ctrl-A/Del)、新規(Ctrl-N)、開く(Ctrl-O)、保存(Ctrl-S)、閉じる(Ctrl-W)、アンドゥ(Ctrl-Z)、検索(Ctrl-F)なんかは、身に付いていることだろう。
他には、すべてのファイルを上書き保存(Ctrl-Shift-S)、次を検索(F3)、置換(Ctrl-H)は、覚えておくといいかもしれない。

うん、これで、とりあえず、今日から貴兄も Notepad++ 使いだ。おめでとう!
既存ファイルを Notepad++ で編集するには、デスクトップ操作で右クリックメニューから「Edit with Notepad++」を選択する。新規ファイルの場合には、取り合えず、そのファイルの拡張子を決めて、保存してしまおう。

次回は、Notepad++ ならではの極上の機能について、まとめてみたい。